連載「僕の知事選、奮闘記」 〜敗軍の将、兵を語る〜

連載No27 千葉ロッテの経営改革スタート 2013/0824

 「朝ナマ」で「プロ野球再編問題」を取り上げた回の放送は、占有率が8割という実に驚異的なものだった。つまりその時間にテレビをつけている人の10人に8人が、「朝ナマ」を観ていたことになる。業界視聴率はほぼ100%だったとも言われている。ああいう番組に出る場合、事前に戦略を練っておく必要がある。特に、ナマ放送であるから、プロならばマル必だろう。「戦略」の一つは、「何を語らないか」を決めておくこと。素人は、知っていることを全部しゃべろうとする。コミュニケーション戦略の第一は、「誰に?」「何のために?」である。これがドラッカーの言う「成果の定義」につながる。

 この場合、私の出演目的は、一般ウケではない。そこが文筆業や講演で生計を立てる人とは異なる。私の目的(成果の定義)は、「業界からの協力要請を「引き出す」コトだった。業界視聴率が高くなることは事前に予測できた。ならば、プロ野球関係者が番組を見て、「広瀬の話を聞きたい」と思えば出演成功!となる。

 番組終了後、数日をおいて千葉ロッテマリーンズの濱本社長から「会いたい」とのお誘いを受けた。会うなり、濱本社長は、やおら拙著「Jリーグのマネジメント」を鞄から取り出した。見たところ、付箋が50カ所以上に付いている。最初から一つ一つ、付箋箇所の質問に答えて行ったが、1時間経っても3分の一も終わっていない。そこで、「濱本さん、東大のマネジメント・スクールに参観に来ませんか?」とお誘いした。

 翌週から三週続けて、濱本さんは教室の最前列の真ん中に陣取り、講義中からガンガンと質問を浴びせてきた。濱本サン、実は元国税庁の長官で、東大は母校。私の学部の先輩でもある。これが縁で、千葉ロッテの経営改革の相談にのり、顧問契約をすることになった。

 プロ野球チームの「経営改革」とは何か?漠然としているので、「成果の定義」を具体的に絞り込まないと、曖昧なままで終止する危険性がある。ビジネスは常に具体的である必要がある。美辞麗句を並べても、それが具体的な成果に結びつかないと、ビジネスでは評価されない。「あいつは口は上手いが、実行力がない」は、ビジネスマンとしては、最低の評価の一つだ。SMSで「スポーツマネジメント」を教えているので、ここで開陳しているビジネスナレッジが如何に現実に有効かを示すチャンスでもあった。

 

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日時: 2013.08.24|