連載「僕の知事選、奮闘記」 〜敗軍の将、兵を語る〜

連載No37 緑茶のアジア市場開拓案  2013/0830

 緑茶の新たな市場としては、インドネシアに特に潜在力を感じている。この国は、世界最多のイスラム教徒が住む国だ。ムスリムは飲酒を禁じられているので、酒以外の飲料に対する関心が高い。インドネシアでは、戦後のオランダからの独立は元をただせば日本軍進軍のおかげだと思われている。従ってかなりの親日で、日本語の学習者が多い。戦争直後、有力者の間では、日本人女性を第2か第3夫人として娶ることが流行していた。(デビ夫人は元スカルノ大統領の第3夫人だ。)彼らの子供世代、つまり半分の血が日本人であるハーフが、インドネシアの財閥で活躍しているそうだ。彼らと組んで「日本茶の販売事業」を行えば、彼らは自分のビジネスの成功のために「日本茶の販売促進」を行う。つまり、静岡県のお茶業者は、現地におけるプロモーション・コストを負担しなくて済む。

 静岡のお茶には「岡部の玉露」を筆頭に、川根茶の「大走り」や掛川の「深蒸し茶」などのおいしいお茶の銘柄がある。コーヒーを参考にしてこれらの銘柄(=ブランド)を整理するといいだろう。(キリマンジャロ、サントス、トアルコなど、コーヒーは地域と銘柄が結びつき、全体としての世界ブランドを形成している。)スターバックスを参考にして「緑茶カフェ」を展開するのも有効だろう。

 掛川には緑茶の香水まである。これは資生堂との共同開発で生まれたもので、ユニセックス(男女共用)だ。ちなみに、資生堂は、中国を筆頭にアジアでは高級ブランドとして定着している。この香水を筆頭に、お茶関連の商品を緑茶カフェで販売するのもオモシロイ。現在の容器もシンプルで悪くないが、ここは一つ「日本」を感じる「漆器」か「陶器」の高級感のあるものを用意したい。お茶の香りには、気を鎮める効果もあるので、室内の防臭剤もイケる。(ちなみに、「河津桜」で有名な河津には、ずばりそのまま「河津桜」というオーデコロンがある。これも売り方を考えれば売れるはずだ。ブランドのところで後述する。)

 緑茶の国際化のもう一つ有力な鍵は、「寿司」にあると思う。寿司は既に世界的に定着している。ロンドンのパディントンという駅の構内には、回転寿司があり賑わっている。モスクワでもお寿司屋さんは大人気だ。世界ブランド化した「寿司」には「緑茶」がホンモノ、という関連づけによるブランド確立が有効だろう。「ホンモノ感」は知的な層にはアピールしやすい。東洋の「サムライの国」「礼儀を重んじる文化国家」である、我がニッポン固有の文化的な生活様式と合わせたプロモーションは、「クール・ジャパン」よりホンモノ感が出しやすいと思う。

 貧しい時代は、「甘い」が「美味い」を意味していた。が、豊かになり、西欧風の食品が入って来ると一般的にカロリー過多になる。豊かになると、「太っている」ことが「豊かさ」を意味しなくなる。知的な層で「ダイエット」が流行るのは万国共通だ。東南アジアでもカロリーを気にする層が確実に増えつつある。お茶は、コーヒーや紅茶と違って、砂糖を入れて飲むことがない。「健康」イメージを持った飲料としてもアピールできるはずだ。(残念ながら、現在は、インドネシアなどでは緑茶にも砂糖を入れて甘くして飲まれている。サントリーの現地のコマーシャルは、リポビタンDの「ファイト一発」CMを彷彿とさせるもので、これでは「知的な健康感」は訴求できない。)

 

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日時: 2013.08.30|