連載「僕の知事選、奮闘記」 〜敗軍の将、兵を語る〜

連載No.45 ブランドと「物語」情報 2013/0911

 「成長戦略」で述べたように、マーケティングには「情報戦略」が欠かせない。そして、究極のマーケティングがブランド構築戦略だ。ブランドとはまさに「情報」によって形成される。その形成は次のような式によって構造化できる。

  ブランド=「情報の質」×「情報の量」×「時間」 (決定要因=パラメータは3つだ。)

 「情報の質」とは、「モノに関する情報」や「モノの背景にある物語」がどのようなメディアでどのように語られるか、という問題だ。「モノの良さ」が前提にはなっているが、「良ければ売れる」わけではなくなっている。テクノロジーの発達によって、モノ自体による差別化がどんどん難しくなってきている。また、仮に競合他社よりも格段に優れたモノが開発されたにせよ、現代はそういったモノの驚きが長続きしなくなった時代だ。情報の流通する量と速度が、格段に増え、格段に速くなった時代なのだ。(「コモディティティー化」が速くなったと言われている。「コモディティー」とは「日用品」のこと。)モノ自体による差別化が困難になると、モノに関する情報や、店頭におけるサービス(CS)が販売に与える影響が相対的に強くなる。

 例えば、「掛川のお茶オーデコロン」や「河津桜」というオーデコロンはどうしたら売れるか?世界の高級香水のほとんどは欧州、それもパリ発が多い。(これは元を遡ると、ナポレオンの戦略にたどり着く。パリを世界のファッションの中心にしようと考え、イタリアのフィレンツェからお針子を数百人連れてきたのだ。やはりイタリアのメディチ家から嫁いだ王妃が連れてきた料理人によって、フランス料理が始まったコトを想起させる。1960年代にフランス政府は「コルベール委員会」という名称の組織を作り、「衣料」「バッグなどの小物」「香水」「化粧品」など、ファッション関連を総合してフランスのファッションブランドの確立を目指ことにした。その戦略が見事にあたって、今日に至っている。コルベールとは、ナポレオン政権における財務大臣の名前だ。コルベールはナポレオンの政策を、現場で実施したのであり、フランス政府はそれを覚えていたのだ。)

 匂いは言うまでもなく、風土と結びついている。なぜ、亜熱帯性で高温多湿のアジアにおいて、湿気の少ない欧州で開発された香水が使われるのだろうか?同じアジアの日本としては、多湿なアジアの気候にあった香水を開発して売り出すことには大いに可能性あり、だろう。「日本」と「緑茶」あるいは「桜」とのカップリングは、アジアにおいて理解されやすいはずだ。「アジアに相応しい香水」のブランド化

 

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日時: 2013.09.11|