連載「僕の知事選、奮闘記」 〜敗軍の将、兵を語る〜

連載No.56 「山間部と臨海部との交流促進」 2013/0929

 東北大震災の直後、新潟県の泉田知事は一早く「自治体ごと避難してこっちに避難して来てください」という宣言をした。勇気があるだけでなく、的確な判断だったと思う。大型の天災による避難は、自治体まるごと避難するレベルの大事だ。

 これまで静岡県は太平洋ベルト地帯、あるいは東海メガロポリスなどと言われ、東京と大阪を結ぶ東西の交流で栄えてきた。東海道五三次と言われるように、これは古来より確立されていたルートだ。それに引き換え、南北の導線の発達が遅れている。静岡県にとって、南北のルートとは「山と海を結ぶ」ルートに他ならない。これを天災時の避難導線と考えると、南北の導線の確保の重要性が理解できるはずだ。この「南北ルートの確保」と「自治体ごとの避難」という考えを統合させたらどうなるだろうか?

 つまり、南北に位置する2つないし3つの自治体を1つのグループにし、普段から交流を深めておき、いざという時に備える、という考え方だ。「山に災害が起きたら海に逃げ」「海からの災害には山に逃げ」る。それも「普段から交流のある知り合いのいるところ」に、である。普段の交流としては、相互にお祭りで招待し合うのも良いだろうし、学童達の「夏の合宿」「冬の合宿」でも良い。交流の仕方はそれぞれでいい。理想的な事を言えば、各家庭が海と山それぞれに自分の家を持つことだが、それは経済的に大変で非現実的だから、「お互いに協力し合いましょうよ」というわけだ。災害の避難訓練も相互に行えばいい。そして、「いざとなったら、皆さん全員、こっちに逃げてきなさい」という相互扶助の文化を県内に育成し共有する。それは災害時だけでなく、普段の地域活性化にもつながるはずだ。県は市町のグループ化への仲介役を果たし、交流事業の助成を行えばいい、と思う。無論、交流のために有効な施設整備なども助成する。具体的な活動については、まだまだ色々な可能性がある。震災対策というと、何か暗いイメージがあるが、こういう「交流事業」は明るく、楽しく考えられる。各市町からの積極的な提案を促そう。

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日時: 2013.09.30|